patorashのブログ

方向性はまだない

エモーショナルリーディングのすすめを読んだ

こちらの本も図書館で借りてきた。多くの気付きがあったので良書だった。 最近自分が罠にハマっていたところが指摘されていたので、意識を変えさせてくれた。どういうところかというと、速読はあくまで手段であるという点だ。

できる人は速読をしない

「できる人は速読をしない。むしろ精読して、しっかり知識を吸収している。基本的な知識が備わった結果、理解力が上がって、本を速く読めるようになっている」という説明があったのだが、そりゃそうだよなーと納得した。速読は結果論なんだなぁと思う。

フォトリーディング系の速読が悪いとは思わないし、むしろ一度やっておくと全体的に読む速度が上がるという実感はあるので、否定はしない。だが、この本を読んだことで、読書法にこだわってしまうよりも気楽に読書を楽しむほうがいいなぁと思わせてくれた。

著者はブックナビゲーターをされている方なので、お仕事上、本を読まないといけないこともあるそう。あんまり興味のない本にあたったりすることもあるので、「どうやって興味を持つか?」という点にフォーカスしたところがあって面白かった(そういう内容ばかりではないのであしからず)。

本の読み方、どういうところから学べるかを抽出した一冊

著者のいう、一言で紹介でいうと、こんな感じ。

読書は本の著者との対話と位置づけ、対話しながら、感想に感情を絡めていくと記憶にも残りやすいという話だった。自分的には、記憶に残るというか、発見が多いなと思った。もっと主観的に学べるところを探しながら読んでいくと、実りある読書になると気づかされた。

その上で、アウトプットするときのノウハウをたくさん披露されていた。一言で紹介も、そのノウハウの1つ。知人に紹介するとしたらどう説明するかとか、こういう人にはこう紹介してみたらどうか?というパターン集などなど。

感情のパターン

感情のパターンが載っていたので、参考にするためにリストにしておく。

  1. 驚き
    • 未知・発見
    • 敬服
    • 体感
  2. 好奇心
    • 疑問・質問
    • 期待感
  3. 笑い
    • 口調・文章
    • エピソード
    • テーマ・コンセプト
  4. 喜び
    • 勇気
    • お得感
    • 共感
    • 爽快感
  5. 恐れ
    • 危機感
    • 不安
  6. 怒り
    • 反論
    • 正義感
    • 発奮
  7. 嫌悪
    • 不信感
    • 拒絶
  8. 感銘

気づき

読書・著者との対話をもっと楽しもう、という気持ちにさせてくれた。知らず知らず、多読ノルマ化みたいにして、「もっと読書しなければ!」と思い込んでいた。本を読んでも、学びが少なければ意味が薄い。学びのある読書の取り組み方の視点を気づかせてくれたこの本は一読の価値があると思う。もっと気楽な気持ちで読んでいこうと思う。

記憶に残る速読を読んだ

最近は図書館に行ってプログラミングの本を借りていたのだけれど、なかなか実践できずに本を返してしまうことが多かったので、サクッと読める本だけを借りることにしようと方向転換して、本の読み方や勉強の仕方の本を借りるようにした。

記憶に残る速読  あなたの脳力はまだ眠っている

記憶に残る速読 あなたの脳力はまだ眠っている

速読や多読が目的と化してしまい、結局記憶に残っていなかったり、行動に移していなかったりしなかったら意味がないということに気づかせてくれた。面白かったのが、本のカバーだけ入れ替えて速読の達人に本を渡したら表紙の題名に近いような話ばかりして本の内容は読めてなかった、みたいなエピソードだった。これは笑える。似非の速読なんだろう。

本を読みきることが目的になっている場合は、理解ができてなくても読み進めてしまうことがある。重要なのは、本から学ぶことであって、本を読みきることではないというのに。読書が中断すると、短期記憶を忘れてしまうことがあるから、読書を再開するときは2〜3ページ前に戻って読み直すと記憶に定着しやすくなるらしい。面倒臭がって「よくわからないけれどまぁ読み進めよう」という姿勢はよくない。何度でも戻って読み進めるほうがよさそうだ。

読書中の音読はあってもいい

本を読んでいると、本の内容が頭の中で音読される人と、そうでない人がいるという話があった。私も本を読んでいるときは音読されるのだが、この音読があるとそのスピードの影響を受けて読書スピードが上がらないという説がある。なので、どうしたら音読がなくなるのか?ということを気にしていたのだが、この本の中では、映像のように本を読むほうが、映画を見るようなものだからその速度に縛られてむしろ音読よりも遅いというふうに書いてあった。これはなんだかホッとした。音読の速度を上げていくほうが、自分にはあってそうだ。

読書速度は多読の結果で速くなってくるという説明と、自分で音読したものを録音して、徐々に再生速度を上げていくと頭の中で読む音読のスピードが上がって本を読むスピードもあがるというトレーニング法の説明があった。速聴によって理解できるメッセージ量を増やすというのは理にかなっていると思うので、効果がありそう。

本を何冊読んだかよりも、本から何を学んだかが重要であるという点はちょっと頭の中から抜け落ちていたので、そりゃあそうだよなぁ〜と考えさせられた。目的と手段が逆になってはいけない。

気づき

冊数よりも、何を学んだかと、本の内容を実践して得られる経験値にもっとフォーカスを当てて、読書を楽しんでいこう。