会社のサイトを作ったり、製品専用のランディングページを作ったり、スライドの決め台詞を考えたりすることが多いので、結構前に買っていたキャッチコピーを考えるときの参考書を読み返していた。
- 作者: 川上徹也
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2010/07/23
- メディア: 単行本
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77もあるテクニック
ほんまに77もあるんかいな?と思いながら読んだけれど、確かになぁと納得させられる切り口が多く、面白かった。とはいえ、途中途中こじつけというか、「それ前に出てきたのと同じじゃないか?」と感じるものもある。そういうものもあるけれど、微妙に切り口が違ったりするのでおおらかに読むといい。まぁ、この本の題名自体が、そのテクニックによってつけられていると思うので、キリのいい数字の77にして、77個ひねり出したんだと思う。敷居を下げるテクニックも使われている(キャッチコピーの基本というふうに)。
実践的なテクニック集
この本を読んでいると、書店に並ぶ本や、人気になっているWebページがどういう効果を期待してこんなタイトルにしたか、等がわかってくる。語呂がいい組み合わせ、ギャップのある組み合わせ、ハードルを下げる、ランキングを利用、対句にする、マジックワードを入れるなど。
読みすすめながら、「あ〜、このテクニックの切り口でうちの商品の押し方とか考えたことなかったなぁ〜」とか思い始めて、いろんなキーワードを組み替えていいキャッチコピーが浮かぶか実験していた。「ボツりそうだけれど、こういう表現も面白いな!」とか。
キャッチコピーの重要性
どんなに優れた商品だったとしても、認知してもらえなければ売れない。認知してもらえてようやくスタートライン。だからこそ、認知力を高めるキャッチコピーがとても重要である。
POPのキャッチコピーを変えただけでベストセラーになったりするのだ。それはもちろんその本が面白いというのが絶対条件ではあると思うけれど、話題にしやすいタイトル名とか、「自分のこと?」と思わせるタイトルとか、そういう工夫をちゃんとやるといいものは日の目を見る。逆にそこをサボると、いくらいいものを作っても認知されないから売れない…。
書籍の場合は、帯やPOPに「東大・京大で一番読まれた本」とか「読書家のアルバイト○○の今期のオススメ」とかのキャッチコピーをつけることができる。それがヒットして、全国的に売れるようになったりすることもあるという紹介がされていた。それらの手法を、他の製品や、イベントなどに応用するなどしていくと面白そうだと思った。
エンジニアも勉強会で発表するときはタイトルに気を遣う。誇張し過ぎてもよくないし、大人し過ぎても興味を引かれない。タイトルでそのスライドが見られるかどうかが決まるので、視聴者に刺さるタイトル付けを意識していかないと!と思った。
気づき
キャッチフレーズのパターン出しをしているときに、煮詰まってなかなか思いつかない時がある。そんなときにこの本をパラパラ捲っているとふっと湧いてきそうに感じた。辞書のように使ってほしいと書いてあったので、机に常時置いておこうと思った。
どんな言葉に触れているか
個人的に、いい発表をする人は、読書家であることが多いなと感じる。言葉の端々にセンスを感じるのだが、やはりそれは様々なインプットの量が多いからではないだろうか?この本の中でも、映画・小説・漫画・アニメの名言を利用するというテクニックが紹介されていたが、言葉を応用して自身のものとして取り込むのが上手い。
また、アウトプットする機会も多いから、インプットしつつも「あ、この表現今度使おう」みたいに備えているように思う。
キャッチコピーはセルフブランディングになる
「何を言ったかよりも、誰が言ったか」が重要という表現がよくあるけれど、セルフブランディングができていないと、その「誰」かがわからない。自分が何者であるのかをわかりやすくする肩書きを持つことで、周囲に認知されるようになる。ただ、そこをミスすると延々とその肩書きを引きずってしまって払拭できないので、決めるときには注意が必要だ。
自分もなにかしらの肩書きを考えてみるべきかな〜…。